社会福祉法人恩賜財団済生会和歌山病院

073-424-5185

薬剤部

紹介・特色

済生会和歌山病院は、このたび、北館の増築を計画し、2018年4月に完成しました。
北館増築に伴い、手狭な薬剤部の拡張・化学療法室の拡張、そして薬剤相談室の設置等を行い、さらに薬剤師の働きやすい環境となりました。
電子カルテ・薬剤部支援システムを駆使し、内服・外用薬調剤、注射薬調剤、抗がん剤・TPNの輸液の混合調整、病棟薬剤師業務等の効率化をしていきたいと考えています。
現在、病棟専任薬剤師の他のスタッフとの連携、化学療法、NST、AST、糖尿病ケアチーム、肝臓病教室等の多くのチーム医療に薬剤師が参画しています。薬剤師としての職能を発揮し、安全対策、感染対策等の万全の体制で患者さんのための薬物療法の向上に日々努力して行きます。

薬剤部長 岡本克文

業績(学会発表など)につきましては「各科業績」をご覧ください

理念

  • 常に医薬品に関する新しい情報を入手し、医療スタッフ及び患者さんに情報提供を行い、副作用を防止に努めるとともに医薬品の適正使用に努める。
  • チーム医療の推進ならびに薬薬連携の推進を行い情報の共有化と安心安全な医療の確保に努める。

紹介

現在、薬剤師10名で患者さんのお薬の調剤、一般製剤、特殊製剤、高カロリーの輸液の調製(点滴注射薬をクリーンベンチ内で無菌的に混合調製)、化学療法における抗癌剤の調製、薬の血液中濃度の解析(TDM業務)、医薬品に関する情報提供(DI業務)、お薬の説明、持参薬のチェック等を行っています。
また、入院されている患者さんには直接薬剤師がお伺いしてお薬の説明を実施させて頂いております。
今後も様々各領域における専門薬剤師の育成に努め、患者さまに期待され、医療スタッフから評価される薬剤師を目指しています。

設備紹介

電子カルテシステムから患者さんの処方内容がオーダリングにて薬剤部に伝送されます。
薬剤部内のシステムは、処方内容のなかから重複投与、配合禁忌、配合変化等のチェックを行います。
またヒューマンエラーの防止のために、薬の取り違え、計量ミスを判別する散薬、水薬監査システムがあります。
また全自動錠剤分包機においては個々患者さんに合わせて調剤が出来る等のシステムが稼動しております。

薬剤部イメージ写真01 薬剤部イメージ写真02

現在実施中の治験

循環器科、脳神経外科、血管外科、消化器科、糖尿病代謝内科、整形外科で治験を実施しています。

薬学実習の受け入れ

薬学教育6年制となり、チーム医療の中で医薬品の適正使用に貢献しうる質の高い薬剤師が要求されています。
各大学薬学部の病院実習生の受け入れを行っています。
実際に薬剤部で実習を行い、医療現場の臨場感を肌で感じ、薬剤師職能を理解する。
そんなチーム医療の中で質の高い薬剤師の教育・育成・指導を目指しています。

薬学実習の受け入れにつきましては「各科業績」をご覧ください

保健薬局の方へ

平成28年4月1日から、院外処方箋疑義照会簡略化プロトコルを運用しております。

平成29年1月16日から、トレーシングレポート(薬剤情報提供書)の運用を開始いたします。

院外処方箋疑義照会簡略化プロトコル及びトレーシングレポートに関するお問い合わせ

  • TEL:073-424-9803(薬剤部直通)
  • 担当:薬剤師 沼 奈緒美

主な業務

入院時持参薬のチェック
お薬によって検査や手術時に中止しなければいけない薬があります。
また、他医院で処方されたお薬と当院でお出しするお薬と重複または相互作用等が起こる場合があります。
お薬の飲み合わせで問題が起こらないように全ての入院患者さんに対して薬剤師が入院時に持参薬の確認を行なっていますので、現在服用・使用中の薬(健康食品も含む)はすべてご持参ください。
お薬に関することで疑問なことは、ご遠慮なくお聞きください。
薬剤管理指導業務(服薬指導)
平成2年10月1日付けで、和歌山県第1号で薬剤管理指導業務を全病棟において承認を受けることができました。
現在、入院患者さんに対して1ヶ月300件以上の薬剤管理指導業務(服薬指導)を行っております。
患者さんに処方されております薬剤(注射薬・内服薬・外用薬)の服用量、服用時間、お薬の効果、副作用、相互作用などについて薬剤情報紙などをお渡しし、わかりやすく説明を行います。
また、服薬状況を確認し患者さんにあった薬の調剤方法・管理方法を考え、退院後も含め患者さんに正しい知識で正確な服薬をしていただけるように努めております。
また、副作用の有無や相互作用、検査値等を確認し薬学的に評価・分析を行い医師・看護師等と連携し、入院患者さんに安心して薬物治療を受けていただけるよう薬物治療のサポートを行っております。
病棟薬剤業務実施加算
平成24年4月1日付けで、病棟薬剤業務実施加算の施設認定を受け、5病棟(回復期リハビリテーション病棟は除く)に専任の薬剤師を配置し、週20時間以上の病棟薬剤業務(薬剤管理指導業務は除く)を実施している。
薬剤師外来(薬剤師による診察前面談)
平成26年12月よりC型肝炎患治療を受けられる患者さんを対象に更に、平成27年10月より、化学療法を受けられる患者さんを対象に、薬剤師外来(薬剤師による診察前面談)を開始しています。
両治療を受けられる患者さんを対象に、医師の診察の待ち時間を利用して薬剤師が個室において服薬アドヒアランスの確認や服薬指導を行うと共に薬の飲み合わせチェックや副作用のチェック等を行い医師の処方に生かしています。
治療に繋がる重要な情報でありながら、薬剤師になら話せて、医師には直接話せないことも多く、多くの情報を入手することで、治療に生かすことができます。
また、副作用の早期発見に繋げることも多く、医師や患者さんからの評判もよいです。
お薬のことは、薬剤師さんに聞きたいと思われる薬剤師を目指し、副作用を未然に防止し安全・安心な医療を目指していきたいと思っています。
DI業務
DI(drug information:医薬品情報 の収集提供)業務。
厚生労働省からの救急安全性情報、副作用情報や医薬品メーカーからの副作用情報等を収集し、各医師等への情報提供をしています。
また、院内LANを通じて平成13年5月より、薬の情報誌として、「薬剤部便り-Drug Information-」を発刊し、コンピュータ画面で誰でも自由に閲覧できるようにしています。
調剤業務

当院は、外来患者さんには、原則全面院外処方箋を発行しているため、主に入院患者さんに対する調剤を行っています。
薬剤師が調剤を行なった後、別の薬剤師が再度、投与量、投与間隔、相互作用、配合変化、重複投与などのチェックを行っています。
また、高齢の患者さんに対しては、基本的に一包化調剤を行っており、それ以外の場合でも、必要な場合や患者さんからの希望により、一包化やPTPシートのままでの調剤を行なっています。

調剤業務イメージ

薬薬連携
病院薬剤師と開局薬剤師の連携である薬薬連携は、医薬分業の進展とお薬手帳の普及で益々重要となっています。
薬薬連携の推進には、患者情報の共有が必要です。
薬薬連携の推進のため当院では、以下のように努めています。
  • 疑義紹介の受け入れと対応調剤薬局からの疑義紹介は、薬剤部が窓口となり各医師に連絡しています。
  • 退院時服薬指導時の調剤薬局への情報提供地域医療連携の重要性が高まる中で病院薬剤師が入院中の服薬状況や調剤に関わる患者情報を退院時に紹介先施設や調剤薬局に対して情報提供を行うことが重要となります。
    特に、調剤薬局へ提供することは、退院時薬剤情報提供料として診療報酬上、必要と認められた業務で薬・薬連携の重要な業務です。
注射薬調剤
入院患者さんの処方内容について、投与量・配合変化・配合禁忌・投与期間などについてチェックを行い、注射薬の調剤を行います。
院内製剤調製
メーカーが製造していない医薬品を薬剤部内で調製しています。
チーム医療
現在、DCT(糖尿病ケアチーム)、NST(栄養サポートチーム)、ICT(感染制御チーム)褥瘡、緩和ケア、化学療法などのチームに薬剤師が参画し、薬の専門職として関わっています。
TDM業務

TDMとはTherapeutic Drug Monitoringの略語で、薬物血中濃度モニタリングともいいます。
人によって同じ量の薬物を投与しても効果も副作用の発現率も違ってきます。
薬物の効果を上げ、副作用の発現を抑制するためには、より最適な投与量にしなければなりません。
その為に、血中濃度を解析し、より最適な投与量を算出するTDM業務が大切になってきます。
現在、当院薬剤部では特定の抗生物質に対してTDMを行い、より有効で安全な薬物治療が行えるように支援しております。

TDM業務イメージ

無菌製剤業務

TPN(中心静脈)療法は、中心静脈に長期カテーテルを留置するため細菌、真菌、微粒子などにより、静脈炎、菌血症、敗血症を起しやすくなります。
微生物汚染、微粒子の混合を防止するためにも、無菌化された環境での高カロリー輸液の混合調製が必要であることを考慮し、平成14年9月1日付にて無菌製剤処理加算の承認を受け、高カロリー輸液に対して無菌室内のクリーンベンチにて無菌製剤処理をおこなっています。

無菌製剤業務イメージ

化学療法

化学療法レジメン管理、抗がん剤の調製、服薬指導等積極的に取り組んでいます。
抗がん剤治療は、近年入院して行う治療だけではなく、患者さんのQOLを考えると外来での化学療法の比重が増えてきています。
抗がん剤を専門に取り扱う薬剤師が処方をチェックし、投与量、休薬期間、配合変化などの確認をおこない、安全な化学療法の提供を行なっています。

がん化学療法レジメン

がん化学療法レジメンの公開にあたって
済生会和歌山病院がん化学療法レジメンをご覧いただく前に

済生会和歌山病院がん化学療法レジメンは、済生会和歌山病院外来化学療法委員会で審査され、登録レジメンとして承認されたレジメンについて、その内容を保険薬局薬剤師などが、服薬指導管理等で利用するために公開するものです。

本資料は、済生会和歌山病院でがん治療を受ける患者の適正な投与・副作用管理を目的として提供されるものであり、その他の目的での用途は想定しておりません。投与量、投与スケジュールは、患者の状態によって変更される場合があります。

特定薬剤管理指導加算 2 における抗がん剤患者指導報告書の運用について

がん薬物療法共通トレーシングレポート
※活用方法につきましては、(一社)和歌山県病院薬剤師会ホームページをご参照下さい。和歌山県病院薬剤師会WEBサイトはこちらから

【がん化学療法レジメン等に関するお問い合わせ】
TEL:073-424-5185(代表)
済生会和歌山病院 薬剤部(DI室)

がん種

【 随時更新予定 ※無断転用禁止 】

病院内の薬品在庫管理
病院内(外来・病棟・血管造影室・透視室・内視鏡室・腎センター・手術室など)における医薬品に関しては、看護師協力のもと定数配置を行ない、保管そして供給と一貫した管理を行っています。
特に品質の管理(温度、湿度、光、使用期限など)には注意しています。
治験
治験施設支援機関の治験コーディネーター(CRC)とともに治験活動を行っています。
  • 治験とは
    国から薬として承認を受けるために行う臨床試験のことを治験といいます。
  • 治験のルール
    「薬事法」と厚生労働省が定めている「医薬品の臨床試験の実施の基準」(GCP)によって、治験実施に関する厳格なルールが規定されています。
  • 治験審査委員会
    治験を行うことの適否、参加される方の人権と安全性に問題ないかどうかを審査します。
  • 治験コーディネーター
    GCPを遵守するために必要な事務的業務や患者さんの対応を行います。
    医師、院内スタッフ、製薬会社と連絡を取り、治験の円滑な運営をサポートする専門的スタッフです。
    当院7階の治験事務室で業務を行っています。

スタッフ紹介

部長岡本 克文

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会
日本医療薬学会
日本臨床腫瘍学会
認定資格等
日本糖尿病療養指導士
日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師
独立行政法人国立がん研究センター相談支援センター相談員
日本病院薬剤師会がん薬物療法認定薬剤師
日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師

主任土屋 陽平

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会
日本医療薬学会
日本化学療法学会
認定資格等
日本病院会感染制御スタッフ
日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師
日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師
日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師

主任沼 奈緒美

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会

薬剤師水野 智恵子

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会

薬剤師片山 京子

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会

薬剤師小上 真司

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会

薬剤師寺下 佑香

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会

薬剤師山﨑 亮太

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会

薬剤師澤本 成史

経歴・所属学会等
日本病院薬剤師会
認定資格等
日本糖尿病療養指導士
日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師
日本薬剤師研修センター認定薬剤師

助手藤野 まさみ

受診について

診療時間
月~金曜日 8:30~11:00
診療受付時間 8:20~11:00
休診日
土・日曜日、祝祭日、年末年始
休日・時間外診療
救急センターにて対応します。

073-424-5185

〒640-8158
和歌山県和歌山市十二番丁45番地